「アジアからくる若者の第2のふるさと作りプロジェクト」特別講演会 「ラオスを知ろう」

IV-JAPAN はラオスで若者・女性の自立を目指して職業訓練を実施したり、学校建設支援を行ったりしている国際協力団体です。 今年度、パルシステム埼玉のご支援により、アジアから来る主に技能研修生などの若者の支援体制を醸成するプロジェクトに取り組んでいます。その一環として、市民のみなさまに技能研修生を送り出している国の一つであるラオスを知っていただき、アジアから来る若者との共生を考える機会とするための講演会を開催いたしました。

講師:ສີລັດຕະນະກຸນ ອານຸສອນシーラッタナクン・アーヌソーンさん (ラオス国立大学文学部日本語学科教師・ 東京外国語大学大学院総合国際学科研究科 言語文化コース博士前期課程卒業)

日時:2023 年 11 月 23 日 13 時 30 分~15 時 30 分

会場: 生活協同組合パルシステム埼玉 | ぱる★てらす 埼玉パルシステム会議室

〈講演会の簡単なまとめ〉

1.自己紹介

2.ラオスに関する基礎知識の説明

⑴ラオスの国はどこにある?

⑵メコン川に架かる橋

⑶ラオスからどのようにして日本に来るのか?(時差2時間)

⑷ラオスと日本の国旗

⑸ラオスの国花 プルメリア

⑹ラオスのお金  単位(キープ)

⑺ラオスの季節  雨季、乾季

⑻ラオスのお祭り(正月の水かけ祭り、タートルアン祭り、ボートレース祭り等)

⑼ラオスの民族衣装(シン)

⑽ラオスの料理(ラープ、カオニィャオ(もち米)、きのこスープ、焼き鳥、お菓子等)

⑾ラオスの学校の様子(田舎の子どもたち)

⑿ラオスの観光地

ラオスの世界遺産(ワットプーと関連古代遺跡群、ジャール平原の巨大石壺遺跡群)、バンビエン等)

2.ラオス語の会話(体験)

※今回参加してくださったラオス人女性が会話に参加してくださいました。

こんにちは            ສະບາຍດີ   サバイディー

さようなら             ລາກ່ອນ    ラーコーン

ありがとう             ຂອບ​ໃຈ     コープチャイ       

始めまして         ຍິນດີທີ່ໄດ້ຮູ້ຈັກ  ニンディティーダイフーチャック

名前は?                    ເຈົ້າ​ຊື່​ຫຍັງ?  ジャオスーニャン

私の名前は、さくらです。  ຂ້ອຍຊື່ ສະກກຶລະ コイスーさくら

3.ラオスの踊り(ບັດສະຫຼົບバッサロップ)を体験

ラオスでは、お祝いのパーティーの時に、日本の盆踊りのようにみんなで踊って楽しむ。シーラッタナクン・アーヌソーンさんから踊りのステップを教わり、音楽に合わせて何とかマスターできた。

※ラオスに行くことがありましたら、ぜひ、踊ってみてほしいものです。自分の家等で踊っても、軽い運動になると思います。

4.質疑応答(参加者の感想を含む)

・ラオスの学校制度、教育環境について――5.4.3.4制  

教師の給料が高くない。特に地方は子どもたちに対する教育環境が整っているとは言えない。政府の教育予算が極めて少なく、教科書・校舎の不足、教員の不足、遠隔地の学校における教育の質の低さ等の課題がある。

・政府に対する意見は、電話やメールで伝えることができる。

・外国語指導について――中等教育では、英語、フランス語だけの時代があった。現在は、その他、日本語、中国語等がある。

・経済面――外国資本のダムが多く、輸出される電力量が多い。ラオスの鉱物などの資源も枯渇していくのではないか?コーヒーやビールは、ラオスの輸出産品。

・ラオスの労働環境は厳しく、仕事を求めて一時的な借金(斡旋手数料)をしても外国に出て働くことを選択することがある。

・日本における外国人労働者の例(参加者のラオス女性の例)――日本の企業が現地ラオスで募集し、採用後は日本語の勉強をする必要がある。また、その際の斡旋手数料を日本で働いて返済することになる。

・シーラッタナクン・アーヌソーンさんのお話は、ラオス語のレッスンもあり、ダンスもありで、とても楽しい2時間でした。

・ベトナム人労働者は日本で働く外国人労働者の中で最も多い。

=参加者の感想(匿名希望)=

・「ラオスを知ろう」特別講演会に参加させていただきありがとうございました。 ふだん知ることが出来なかったラオスの貴重な写真や生活文化のお話をたくさん聴けて良かったです。 国花がプルメリアなんですね!私も大好きな花です。 また以前自宅の部屋に敷き物として飾っていたラオスの布が、女性のスカート(シン?)の柄と同じだとわかり、ちょっと嬉しく身近に感じました。色や細かい柄の組み合わせがとても美しいと思います。 同じアジアなので当然かもしれませんが、水や自然の風景などから受ける情緒?が日本と似ているのかな。 日本で学んだり、仕事をしている方々には、慣れない場面での苦労が多々あると思いますが、個人的に幸せに過ごしていただきたいと思います。またラオスの国も平和で幸せでありますように。

・講演会の感想を伝えたくなりました。まず、参加してよかったです。ラオスという国の実情をその国の人から伺えて、なぜ外国から日本に働きに来るのかと、前回の講座(在留外国人講座)では納得できなかったことが腑に落ちました。先生の話だけでは疑問に思ったことも参加された方の質問に答えるという形で聞けて、そういうことかと、詳しく伺えて理解できました。繰り返しになるかと思いますが、前回の講座の不消化だったのが消化されました。これまでの講座の積み重ねの上にプラスされたのだと思いますが。

日本人も今回のようなお話を聞く機会がなければ、無関心というか、受け入れるということを考えないだろうと思いました。

ラオスの話を直接伺って正直驚くと共に、初めて海外の文化に触れた感じでした。旅行や旅番組では得られないですね。ラオス料理もタイ料理とミックスされているということにもラオスの置かれている状況を考える材料となりました。色々感じられ、本当に勉強になりました!

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