1.なぜ奨学金が必要なのか。
ビエンチャンは、経済が発展してきており貨幣経済が成立してきているものの、地方によってはまだまだ自給自足の生活が中心で、なかなか現金収入を得るのが難しい地域があります。奨学金により授業料などの負担を減らすことができれば、彼女らも職業訓練に参加することができるようになります。そして、縫製、理美容、調理などの技術をに見つけることは、経済的な安定に繋がります。自分の故郷に戻って小さなブティックや美容室、定食屋を開く修了生がいます。また、首都のホテルのレストラン等に就職する修了生もいます。多くの農家出身の人々が、職業訓練により、職業選択の幅を広げ、新しい人生を開いています。職業訓練は新しい人生の一歩を踏み出す第一歩であり、奨学金により、職業訓練を希望する人々の背中を一押することができます。
現在、1口12,000円のカノック奨学金と、1口60,000円のチャンパー山の民奨学金を設けています。カノック奨学金は、縫製・理美容・調理の職業訓練生支援、主に訓練生の授業料補助等に使っています。また、チャンパー山の民奨学金はホスピタリティ職業訓練のために使わせていただいており、半年間の訓練期間中の食費や交通費などに当てています。
2.奨学生のインタビュー
ホスピタリティ訓練生・山の民奨学金奨学生 ブワチャン ポンアーディット
私は、ホテピタリティの職業訓練を受けています。この職業訓練で受けたいと考えたのは、技術を身に付け経済的に自立したいと考えたこと、また、ホテルで働くことに興味があったことからです。これまで挨拶の仕方や、掃除の方法、ベッドメイキングなどを学びました。例えば、掃除の方法について、今までは、ただほうきで掃けば良いぐらいにしか考えていませんでしたが、この訓練では、ホテルのお客様の視点に立って、どのようなところに気をつけて掃除しなければならないのかを学んでいます。掃除一つとっても、学びことがとても多いです。
先生は熱心に教えてくださり、また、一緒に学んでいる訓練生も皆一生懸命学んでいます。このトレーニングに参加できて本当に良かったです。技術が身についているのを実感しています。
卒業後には、ホテルの従業員として就職したいです。そして、そこで更に技術を高め、管理職となりたいです。私が働いて、自分自身や家族を養っていけるようになりたいです。
3.ドナーの方から手紙
奨学金ドナー 山口 正志さん 愛子さん
夫の高岡万葉ロータリークラブの国際奉仕ボランティアに一緒に参加させていただいた折に、ラオスでのIV-JAPANの活動に触れる機会に恵まれました。そこで活動されている冨永幸子さんにお会いして色々お話を聞くうちに自分たちにはできないけれども、応援することができるのではないかと気付かされました。
今までおかげさまで夫と一緒にいろいろな国を訪問する機会がありました。そこで感じた事は「教育の大切さ!!」 今の日本では当たり前の事が世界の中ではあたりまえではないという事。それでは、私達になにができるか。おかげさまで、現在は健康で無事に毎日過ごさせて頂いております。私達が支援する事で、一人でも勉強して、自立して、自分に自信が持てる生活ができるようになればいいなと思っております。
若い時は自分達の事で精一杯で毎日過ごしておりました。年を重ねて、今現在あるのは世の中の皆様のおかげです。冨永幸子さんの活動に共感して、私達の出来ることで応援できたらと、
11月は夫の誕生日 チャンパ山の民奨学金
5月は私の誕生日 カノック奨学金
と、夫婦共々元気な間、ほそぼそと続けていきたいと思っております。