NGO職員ってどんな仕事をしているの? ― IV-JAPAN日本事務局の職員のある一日 -

日本事務局の瀧口です。

友人からたまに「NGOかぁ。会社員の俺とは全然違う仕事してそう」「NGOの職員ってどんな仕事しているか想像つかない」と言われることがあります。

NGOに限らずお互いの仕事の内容を想像することってそもそも難しいと私は考えていますが、なるほど、私も実際に働くまで「NGOって謎だ」と思っていたことがあったので、今回は日本事務局のある一日を切り取ってみようと思います。

8:30~9:00

仕事スタート。郵便物やメールなどをざっと確認しながらその日のスケジュールを頭に描いていきます。確認を終えたら事務局の掃除。仕事場はアパートの1室に私一人ですが、気持ちよく働くことができる環境作りは、仕事のパフォーマンスを上げるためにも大切だと思います。

9:00~10:00

ラオスと日本の時差は2時間。ラオス事務所が始業となるのは現地時間の8時、つまり日本の10時までは国内業務に集中できるチャンスタイムです。この日はご寄付いただいた方々宛てに「寄付金受領証明書」を作成し、発送しました。ご寄付に対しての感謝の意味合いもありますし、また税制優遇を受けていただく際に必要になる重要な書類ですので、忘れずに。

10:00~12:00

この日は10時30分からラオス事務所職員との打ち合わせです。一気に発展・普及した「オンラインミーティング」は、国内と国外に拠点を持ち活動する仕事の可能性を拡大しました。今もメールによる文字のやり取りは基本ですが、相手の表情や動きが確認できるからこそ伝わることや分かることもあると思います。この日は現在進行中のJICA木工事業について、ラオスに赴任中のプロジェクトマネージャー(日本人)との打ち合わせ。スケジュール表を資料にプロジェクトの進捗を確認し、両事務所のこれからの動きについての情報を共有しました。

12:00~13:00

ランチタイム、皆さんはどのように過ごされますか?ゆっくり時間をかけて食事を楽しむ方もいるでしょう。またさっと食べて残りの時間で読書やゲームを楽しむ方もいるでしょう。私は後者で、持参した昼食をさっと食べて、残りの時間で昼寝します。午後の仕事に集中するためにも、この20分程度の昼寝はとても大切です。

13:00~16:00

ご飯も食べて昼寝もして準備万端!今日の昼は経理業務に集中します。現在は日本側のお金の動きだけでなく、ラオス側のお金の動きも日本事務局で管理しています。先日ラオス事務所から報告を受けた経理資料を片手に、会計ソフトを使って総勘定元帳に入力していきます。現地通貨である”キープ” やドルについては円換算が必要になるので、換算ミスがないように慎重に入力しました。

あ。15時過ぎにはコーヒーを淹れ、1、2個のチョコで糖分もしっかり補給しました♪

16:00~16:30

我々は現在収益事業を行っていないので、売買取引が伴う”お得意先” の存在はありませんが、寄付をしてくれる方々、直接活動に協力してくれる方々、他NGOの方々、JICAや外務省などのたくさんの関係者の理解と協力の元、活動を続けています。今日はよくボランティアとして活動に協力してくれる方からイベントについて電話でのお問い合わせがありました。要件は5分ほどで片付き、その後は雑談。この春息子さんが高校を卒業したというその方は、時間の余裕ができたので今まで以上にボランティア活動を頑張りたいということでした。

本題ではなく雑談の中にこそ次につながるヒントが隠されていることが多いことを私は経験的に学びました。ボランティア活動の話は膨らみ、他団体でのボランティア活動の時に感じた良かった点や悪かった点、なぜボランティアを続けているのかなど、ボランティア活動に参加者する側の意見をたくさんお伺いすることができました。

16:30~17:30

本日最後の仕事は、会報誌『IV-NEWS』の編集作業。今月中の発送に間に合うように、各記事の担当から提出してもらった原稿を、紙面の割付に合うように配置する作業を開始しました。

ある一日を切り取ってみましたが、いかがでしたでしょうか?

仕事を始める前は海外とのやり取りがたくさんあることを想像していました。もちろんそれもあるのですが、あくまでも日本国内の法人であるIV-JAPANの日本事務局の日々の業務は、国内向きの内容が多いです。派手さのないポジションではありますが、日々の業務を堅実にこなしていかなくてはならないという緊張感があり、私はそれが楽しいです。