「チャンパサック県の文化的景観にあるワット・プーと関連古代遺産群」
理事 金野喜久子
ラオスには3つの世界遺産があります。
以前の私のブログで、
ルアンパバーンの町(1995年登録)
シエンクワーン県ジャール平原の巨大石壺遺跡群 (2019年登録)
を、紹介させていただきました。
今回は、ラオス南端にある、チャンパサック県のワット・プーと関連古代遺産群 (2001年登録)について、短い時間の観光でしたが、私の感想を少し書かせていただきます。
10年ほど前になりますが、その頃、ラオスの中央から北部の方にしか行ったことがなかったので、ラオスを知るためにも南部を旅することをとても楽しみにしておりました。実際に現地に降りて、ワット・プーに向かう途中、やはり北部とは違う人々や街の雰囲気を感じ、多民族国家であるラオス改めて意識しました。すぐ隣が国境なので隣国のカンボジアとの長い関りがあったのかなと想像してみました。
ワット・プーと古代遺産群までは、どこかの場所から徒歩で向かったように記憶しております。私たち以外の観光客は多くはありませんでした。遺跡群は地味ですが、アンコール遺跡に似ています。実は、アンコール遺跡より数百年歴史が古いそうで、私は、そのことを初めて知りました。
その空間を歩いていると、ふと、何世紀も前の、その時代にタイムトラベルしているような不思議な気持ちになりました。また、もしかしたら、この場所辺りは、歴史の本に出てくるファーグムオ王が、ラーンサーン王国(百万頭の象の王国)を建国する前に南から北へと勝ち進んだときの歴史的な場所であったのかなと思ったりもしました。
因みに、およそ1000年以上前にクメール族によって作られた石造りのヒンドゥー寺院は、後に上座部仏教の礼拝施設へと改修され、今日は近隣諸国の仏教徒に信仰されているようです。
個人的には、再訪するチャンスがあったら、石のレリーフなどをゆっくり見てみたいと思っております。読者の皆様にも、ラオスの世界遺産に興味を持っていただければ嬉しいです。
(※ワット・プーの写真は、同行させていただいた黒岩真澄様からお借りしました。因みに、私の機器は、ワット・プーの前に写真を撮りすぎて充電が切れてしまいました。待ち構えていたプロが撮った写真が1枚あるだけです。〈笑い〉。)
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