水の大切さから得たこと
事務局の前方です。
蛇口を捻れば水が出てくる―――。日本では当たり前ですが、まだまだ途上国には日本のように簡単に水を手にする事が難しい地域があります。
今回は青年海外協力隊として、ウガンダに赴任していた時に実感した、’水の大切さ’について記載いたします。 私が赴任したのはウガンダの首都から80km離れた小さな村でした。電気は通っていましたが、計画停電のように3日に1日は停電。ロウソクとランタンを常備する毎日でした。
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肝心な水ですが、住んだ家に蛇口はあったものの、捻っても水は出ませんでした。そのため、週1、2回 2、3時間しか水が出ない50m程離れた水汲み場にポリタンクを持って、水を運ぶのが日課でした。それはとてもつらく、心が折れた日は隣の家のメイドさんにお金を払って水を運ぶのを手伝ってもらいました。
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水がなくて一番不便だったのが、トイレが水洗式だったことです。
以前は、イギリスの植民地だったウガンダですが、この小さな村にもイギリスが水道や水洗トイレを造りました。しかし、独立後より水道管が壊れ、壊れた水道を直す技術はなく、そのまま放置となりました。その結果、壊れた水洗式トイレがそのままこの家に残されたのですが、水がないと汚物が流せないのです。
水がないときはそのまま汚物を放置しなくてはなりませんでした。とても厄介でした。なるべく、使える水を残しておきたい。そう思って、いかに水を節約して生活するかを必然的に考えるようになりました。まず、お風呂(外で水浴び)ですが、隔日で頭と体を分けて洗うようにしました。さらに、水浴びで使った水をそのまま流してしまうのはもったいないので、大きなタライに溜めるような形で水浴びをし、使った水はトイレを流す用へ溜めておきました。衣類の洗濯で使った水もトイレを流す用と周りの掃除に使う用にしました。食器を洗うときは、1.5Lのペットボトルを使います。ペットボトルに水を入れ、蓋に数か所穴を空け閉める。若干水圧をかけながら泡をすすぐことで、1.5Lだけでお皿が洗えました。雨は恵の雨です。必ずバケツを外に出して雨水を溜め断水に備えました。
電気はなくてもロウソクで明るさは維持でき、ご飯は炭で調理できたので、停電になっても、それほど困ることはなかったのですが、水の代わりとなる物は無かったため、途上国での生活を通して水がどれほど大切なのかを思い知らされました。
水がないと、できないことを羅列してみました。
・お風呂に入る
・皿を洗う
・トイレを流す
・衣類を洗濯する
・歯磨き・顔を洗う
・食事をつくる
・水分を摂取する
・植物を育てる などなど
日本では、簡単に水にアクセスができますが、地球上では、簡単にアクセスできない人々がまだまだいます。何不自由なく生活できていることに日々感謝し、地球上の人々がみんな同じように暮らしていけるように国際協力を続けていきたいなと思います。
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