『第2のふるさと作り』プロジェクト④
講座4 外国出身者と共に作る多文化共生の街
(10月14日、講師:日本語教師、地球っ子クラブ2000事務局、あそび舎「てんきりん」代表、地域日本語教育コーディネーター、多言語活動コーディネーター、埼玉県地域日本語教室支援協議会委員 芳賀洋子さん)
これまでの講座では、受講生が同じ方向を見て講義を受けていましたが、今回から、ワークショップが中心の学習形態に変わりました。受講生同士のアイスブレイク、その後の、ワークショップを通じて、「言葉を超えて理解・共感」しあうことを体験しました。また、そのような対話の中で自分自身を再発見し社会で活躍・自己実現(エンパワーメント)していけるような活動例をご紹介いただきました。
多文化共生社会づくりの担い手として私たち自身が、具体的にどうしたらいいのかと考えるための時間でした。
<講座の内容(簡単なまとめ)>
~外国出身者と共に作る多文化共生の街~
- 団体紹介(地球っ子グループへようこそ! https://chikyukko.github.io等より)
地球っ子グループ・・外国ルーツの親子といっしょに、さいたま市で活動している。
合言葉〈おなじって嬉しい!ちがうって楽しい!〉
〇地球っ子クラブ2000
親子で参加できる日本語教室。もちろん、大人の方だけの参加もOK。
活動日:毎月第2・第4土曜日
時間:①10:00~②13:30~ 場所:①七里公民館②植竹公民館
〇多文化子育ての会Coconico
日本で子育てをしている外国出身のお母さん、子どもたちの活躍場所。親子で参加できる。
活動日:毎月第1・第3・第5月曜日
時間:10:30~14:00 場所:コーププラザ浦和
〇てんきりん
にほんご畑、多文化みんなの勉強部屋、絵本の勉強会、絵を描こう!、多文化カフェなど。
活動日:毎週木曜日
時間:10:30-12:30 場所:てんきりん(緑区太田窪)他
2.ワークショップ
(1)アイスブレイク(外国人と日本人のペアが自己紹介をしあうという設定)
受講生の声・・盛り上がったが、考えているうちに時間切れになった。
(2)「ふるさと」からイメージすること
受講生の声・・楽しかった。ワークを通じて会話がはずんだ。
(3)これは、何でしょう?(ココナッツを半分に切ったもの)
受講生の声・・フィリピンの「たわし」であることを知った。床に置いて足で使用するのは日本と違うが、ところ変われば使い方も変わるのかな。
ワークショップ(2)「ふるさと」Aグループ
イメージしたこと――山、田舎の家、お盆、生まれた場所、田んぼ、通学路、塩田,唱歌、家族、おふくろの味、幼な馴染み、川、等
ワークショップ(2)「ふるさと」Bグループ
イメージしたこと――母の味、郷土料理、稲田、生まれた場所、雪山、帰りたい、墓地、近所の人々、心のベース、等
3.日本語ボランティアとしての姿勢
・相手の良いところを見ているか?
・本来の力が出せるようにサポートしているか?
・地域に繋げているか?
・活躍の場を作っているか?
4.多文化共生社会をつくる一人の担い手として
(1)求められる資質(知識、スキル、態度)
自らの職業の社会的意義についての自覚と情熱を有し、
自身の指導や対応について客観的に振り返るとともに、
自らの役割を認識し、必要な知識・能力を獲得するなど常に学び続ける。
(2)対話力が重要~つい、話したくなるための要素~
引き出す力、聴く力、対等の関係。
本日のポイント
私たちが繋がらないと、外国の人は繋がられない!
言葉はもちろん大事だが、言葉以上に大切なものがあるかもしれない。
=受講生の感想(匿名希望)=
海外でたくさんの人に助けてもらった経験から何か恩返しができないかと考え行き着いたのがこの研修でした。
最近よく耳にすることの増えた「多文化共生」。外国にルーツを持つ住民が増え、往々にして社会問題と並んでメディアに上がることも目にします。
移民社会「日本」を学ぶ中で強い印象を残したのは、実は最近始まったことではなくて、以前から移民、外国籍労働者支援の必要はあって、それに取り組んでおられた先輩方がいるということでした。
第一線で活動をされている講師の方たちのお話は、とても興味深く、私たちを取り巻く現状を理解する大きな助けになりました。
人とのつながりが昔よりは乏しくなりがちな現代、違うことを尊重し合い、同じ住民としてつながろうという試みは外国にルーツを持つ住民に対してだけでなく、むしろ私たち自身も必要としていることなのではと考えさせられました。
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