コロナ禍の副産物

 理事の利根川恵子です。

 新型コロナウィルスの感染拡大が止まらず、先の見えない日々が続いています。緊急事態宣言下で、外出の自粛、時差通勤、テレワーク等、今まで経験のなかった日常を私も送っております。

 その中で、一番大きく変わったのが、リモート会議の普遍化、常態化です。ボランティアとして参加している団体の会議がすべてリモートまたはハイブリッド(対面とリモートの組み合わせ)で行われるようになりました。また、スペイン語の個人レッスンも先生と対面ではなく、スカイプで授業をしていただいております。2月中のリモート会議の回数を数えましたら29回となり、会議が3回もある日も何日かありました。

 このリモート会議の良さは、移動時間が無い、旅費が発生しない、資料をデータで共有するので紙が節約できる、世界のどことでも瞬時に結ばれる、など多々あります。私は同時通訳の仕事もしていますが、世界YMCA同盟が実施したリーダーズ・セミナーの通訳をやらせていただいた時に、レディー・ガガのお母様、アメリカ女子サッカー・ナショナルチームの監督、ブルーインパルスのパイロット、国連事務局次長など、めったにお目にかかれない方々の通訳を、いとも簡単にズームで行うことができました。

ワイズメンズクラブ国際協会アジア太平洋地域会議の様子

 もっと感激したのは、インドの友人とお嬢さんが、さいたま市内の小学校の総合的な学習の時間にズームで参加して交流をしました。インドのお嬢さんが日本のアニメ・ファンで、ドラえもんの主題歌「夢を叶えて」をさいたま市の児童と合唱したのは感動でした。その他にも、知り合いを紹介し、7カ国の方と児童が交流をすることができました。

 このようにリモート会議が普及して来ましたので、IV-JAPANの会議もハイブリッドで、時間と資源の節約を図ってはどうかと思います。冨永代表がラオスにいらっしゃるままで、出席者も遠路はるばる大宮にいらっしゃることもなく、会議ができます。もちろん、デバイスが無い、やり方がわからない、Wi-Fi環境が整わない、など参加できない方には、会議室を設置してそこまでは来ていただくなど、デジタル・ディバイドが起こらないように工夫することは必要です。また、対面では表情や仕草で微妙な感情の変化などもわかりますが、リモートではわかりにくいこともありますので、お互いの気持ちをより一層思いやることを心がけることも大事にしたいものです。

 来年度は理事として、以前より考えていた国内での活動について実行に移すことができるように努めて参りたいと思っております。新しい事業や動きを起こすためにはコミュニケーションが何よりも大切です。リモート会議の利点をフルに活用して、IV-JAPANの進展に結びつけられるような試みをみなさまと構築してまいりたいと存じます。